IELTS必勝戦略

IELTSスコア7.0獲得戦略 スピーキング編

IELTSで7.0獲得を目標にする中で、スピーキングは鬼門となります。

スピーキングで高スコアが獲得できる方は他技能でかなりの余裕が生まれます。

しかし、多くの日本人はスピーキングで躓くことが非常に多いです。

少なくともスピーキングで6.0のスコアを獲得できないと、IELTS7.0は厳しくなってくるでしょう

そこで、本記事ではIELTSスピーキングに絞り、私が実践してきたスコアの伸ばし方について解説していきたいと思います。

もし、全体戦略や他技能を理解したい方は下記の記事も参考にしてみてください。

IELTSスコア7.0獲得戦略 全体編
IELTSスコア7.0獲得戦略 リーディング編
IELTSスコア7.0獲得戦略 リスニング編

私はTOEIC450点から無謀にも海外大学院進学を決意し英語勉強を始め、数多の英語テキストを活用し英会話教室にも参加してきました。最終的にIELTS7.0を達成し、海外大学院に合格しました。また、面接の成績が良く学費大幅免除で留学を果たしました!

本記事でわかること
  • IELTS高得点獲得に向けたスピーキングの戦略
  • IELTSスピーキングの試験構成
  • 各パートの攻略法と高スコア獲得のコツ

IELTS スピーキングの構成

試験時間約15分 3パートで構成 

IELTSのスピーキングテストは入室から約15分程度で終了します。

15分って短いと思われたでしょうか?

当日は緊張しているので本当にあっという間に終わります。

事前準備をしっかりして臨みましょうね。

また、TOEFLと異なり、面接官とFace to Faceで会話をすることになります。

これはペーパー版を受験してもコンピューター版を受験しても同じです。

問題構成

パート1 自分自身に関する一般的な質問

最初のパートは自分自身に関する質問が数個されます。

例えば、学問、仕事内容、出身地、今の住環境などを質問されます。

私の場合は、「あなたの仕事は好きですか?」や「なぜその学問を勉強しようと思ったのですか?」、「あなたの出身地について説明してください」のような質問がありましたよ。

パート1は簡単な質問なので、難しい語彙や構文を使用する必要はありません

(もし適切に使えるのであれば使っても大丈夫ですが、日本語の会話でも簡単な質問に対して難しい語彙を使って回答すると少し変ですよね。)

意識したいのは流暢さです。

具体的には、端的に結論を述べて、その後一つか二つの具体的な理由を追加すると丁度良いと思いますよ。

例えば、先ほど例示した「あなたの仕事は好きですか?」という質問に対しては、

「はい、今の仕事が好きです。その理由は、営業活動を通じて人に自社商品を届けることで直接お客様の笑顔を見ることができるからです。お客様の笑顔を見ると幸せな気持ちになれます」

などと回答するとスムーズに会話が進みます。

また、面接官も人間なので、第一印象が大切です

良い印象を与えられるようにしましょう。

パート2 与えられたトピックに関して約2分間スピーチ

パート2では面接官からトピックカードとメモ用紙が与えられます。

そのトピックカードに記載されている内容について2分間スピーチを行います。

尚、2分間スピーチに前に1分間ほど準備時間が与えられるので、そこで思考を整理します。

ここでは、本当に多様なトピックが提示されます。

例えば、「好きなスポーツについて述べてください」や「今まで行った一番好きな場所について述べてください」などです。

このトピックカードには、議題に加え5W1Hの質問も併記されています。

「一番好きな場所を述べてください」という議題の場合は、

「それはどこですか?」
「誰と一緒に行きましたか?」
「いつ行きましたか?」
「なぜその場所が一番好きなのですか?」

のような質問があります。

ちなみにこの質問に全部回答することを意識しすぎる必要はありません。あくまで目安として考えると良いと思います。

それよりも、5W1Hを意識して2分間話しきることに注力してください。

このパートで意識したいことは、流暢さだけではありません。

高い語彙力、正しい連結詞、同じ単語を連発しない言葉の言い換えをアピールしましょう。

パート3 パート2に関連したトピックで面接官とディスカッション

最後のパートでは、パート2のトピックに関連してより深いテーマでディスカッションを行います。

質問内容も、答えが存在しない難しいものが問われます。

例えば、

「町に住むのと田舎に住むのはどちらの方が良いか意見を述べてください」
「政府はどのようにしたら街を住みやすいものにできるのか意見を述べてください」

などです。

パート2と異なり、自身の経験から意見を述べるだけでなく、客観的な情報を用いて回答すること求められています

このパートでは具体的かつ客観的な証拠を用いて、ロジカルに話すことが目標です。

また、このパートではつなぎ言葉が役立ちます。

例えば、

「Well, it is a difficult question. 」
「Honestly, I don’t know really about it, but, blablabla」

などです。

これらを使用することで、考える時間を少し生み出すことが出来ますよ。

採点基準

IELTSのスピーキングでは、明確な評価項目が設定されています。

具体的には以下の4点です。

  • Fluency and Coherence(流暢さと一貫性
  • Lexical Resource(語彙力
  • Grammatical range and Accuracy(文法
  • Pronunciation(発音

これだけだと理解しづらいと思うので、スコア7.0と6.0のレベル感をそれぞれの評価基準で記載させて頂きます。

スコア7.0

FC・目立った努力を行わずもしくは一貫性を失わずに詳細に話すことができる
・言葉が理由で時折言いよどむことがあり、繰り返しや言い直しがある
・幅広い連結詞や談話標識(文と文との論理的関係を示すことば)を柔軟に使用できる
LR・様々なテーマを論じる際に柔軟に語彙を使用できる
・ 一般的でない熟語も使用でき、表現や単語同士の組み合わせにも配慮できるが、不適切な選択をする場合もある
・ 必要に応じ効果的に言い換えを行える
GA・ ある程度の柔軟性を持って幅広い複雑な構文を使用できる
・ 間違いの全くない文章を話せることも多いが、文法エラーは依然として存在する
PR・ バンド6の全てのプラスの特徴と、バンド8のプラスの特徴を部分的に備えている

スコア6.0

FC・ 時折繰り返し、言い直し、ためらいが見られ、そのため一貫性を失うことがあるものの、すすんで詳細に話す
・ 幅広い連結詞や談話標識を使用できるが、不適切な使用もある
LR・ テーマについて詳細に論じることができる幅広い語彙力を持っており、不適切な場合でも意味を明確にすることができる
・ 概ね正しく言い換えができる
GA・ 柔軟性に欠けるが、簡単な構文と複雑な構文の両方を使用できる
・ 複雑な構文では間違いも多いが、理解に支障の出るようなことはめったにない
PR・ 幅広い発音の特性を使用できるが、コントロールは不安定
・ 特性を効果的に使用できる場合もあるが、一定していない
・ 概ね理解しやすいが、個々の単語の発音の間違いや不明瞭な音が時おり混じる

スコア5.0

FC・ 通常は途切れることなく話せるが、繰り返し、言い直しや、ためらいが見られ、かつ/または、話し続けようとするとスピードが落ちる
・ 特定の連結詞や談話標識を過度に使用する
・ 簡単な話は流暢だが、複雑なコミュニケーションとなると流暢さに問題がみられる
LR・ 身近なテーマ、そうでないテーマについても話すことができるが、語彙の使用は柔軟性に欠ける
・ 言い換えが正しくできるときとそうでないときがある
GA・ ある程度の正確さで基本的な構文を作成できる
・ 複雑な構文の使用は限定的で、たいてい間違いが含まれており、理解の障害となることもある
PR・ バンド4の全てのプラスの特徴と、バンド6のプラスの特徴を部分的に備えている

引用元:IELTSサポートツール スピーキング評価基準

スコア7.0と6.0、5.0の違いを分析

上記の記載内容を私なりに分析し、もう少し噛み砕いたものを解説します。

スコア7.0と6.0の違いは下記です。

  • 基本的には言葉に詰まることなくすらすら話すことができる
  • 分と文を接続する連結詞を正しく使用することができる(接続詞や関係詞を正しく活用できる)
  • 専門的な単語を正しく使った上で、同じ単語を連発せず言い換えしながら話せる
  • 複雑な構文を使用

スコア6.0と5.0の違いは下記です。

  • トピックによってスピードを落とすことなく話すことができる
  • 連結詞のレパートリーが複数ある(特定の連結詞を頻繁に使わない)
  • 複雑な構文を活用しようと努力する(日本人の多くはある程度の文法力があるので、活用しさえすれば、理解の妨げになることはおそらくない)

IELTSスピーキングでスコアを伸ばすために意識したいこと

上記の分析結果から、スコアを伸ばすために意識したいことは下記です。

  • 連結詞のレパートリーを増やす(同じ連結詞に頼らない)
  • 面接中に同じ単語を連発せず、言い換えしながら話す
  • 複雑な構文を意図的に使用する

勿論、流暢に話すスピードや発音なども大切な要素ではあります。

しかし、話すスピードや発音についてはテスト対策として意図的に学べるものではなく、日頃の研鑽の積み重ねです。

IELTSスピーキング対策としては上記の3点を意識して取り組みましょう。

IELTS スピーキングでスコアを伸ばす戦略

焦らずゆっくり話す

緊張すると話すスピードが速くなってしまう方いませんか?

IELTSのスピーキングで速く話してしまうことは大敵です。

焦ると誤った文法や語彙を使ってしまう可能性も高くなりますし、何より考えて話すことができません

考えて話すことができないと、回答のロジックを組み立てられないまま話してしまいます

パート1であれば短文なので影響は少ないですが、パート2やパート3でロジカルでない支離滅裂な回答をしてしまうとスコアは低くなってしまいます

回答を始める前に、ゆっくり話すことを意識するだけで面接中に余裕が生まれますよ。

質問に正しく回答する

質問に正しく回答することも忘れられがちですが非常に重要です。

問われた質問が自分に馴染のないものだと、知らず知らずに質問からそれた回答をしてしまう人が多いです。

また、特にパート3では話しているうちに質問を忘れてしまって、何話したらよいのかわからなくなることも多々ありえます。

質問を正しく理解して正しく回答する。

当然のようですが、改めて見直してみてください。

回答をサポートする客観的かつ具体的な理由を付け加える

パート3では特に有効ですが、客観的かつ具体的な理由を付け加えるのは非常に大切です。

様々な統計情報や数字のデータ、他の人の意見や有名人の発言等、自分の経験以外の客観情報を用いること、またそれを適切に伝えられる語彙力はスコア上昇に大きく貢献します。

回答をしている時に、意識して客観的なデータを付け加えられるように努力してみましょう。

同じ単語を連発せずに言い換えを意識する

同じ単語を連発しないことは語彙力のスコアに直結します。

例えば、「Often」、「Frequently」、「at often times」など同じ意味を持つ単語を複数活用できると良いです。

Oftenばかり使用していると、語彙力がないと判断されてしまうので極力多くの単語を使用するようにしてくださいね。

可能であれば複雑な構文を会話に含める

複雑な構文を会話に含めることも大切です。

先ほど採点基準でも記載しましたが、複雑な構文を使用して、仮に間違えていたとしても理解の妨げにならなければ6.0レベルは獲得できます

日本人の多くは文法の基礎力は十分身についていると思いますので、それをバシバシ使用してみましょう。

※勿論事前に練習した上でお願いします笑

発音はテスト当日にはどうしようもないので日頃の努力

発音に関しては、試験準備をしたとしてもどうしようもありません。

当日は発音を気にすることなく受験しましょう

日頃の努力が大切なので、オンライン英会話などを通じて磨いてみてくださいね。

尚、IELTSスピーキングテストの観点からは発音対策はできませんが、総合的な英語力という観点で考えると、正しい発音を理解することは最も大切だと思っています

特に日本人は英語の音を理解できず、リスニングやスピーキング出来ない人が多いです。

発音を学ぶことで英語力は大きく伸びるので、ぜひトレーニングしてみてください。

英語の発音が上手くならない人も絶対諦めたらダメ!発音が上手くなれば英語ができるようになる理由を説明します

まとめ

本記事では、IELTSでスコア7.0を突破するためのスピーキングに絞って解説してきました。

いかがでしたでしょうか?

日本人にとっては鬼門ともいえるスピーキングで高得点を獲得できれば、IELTSで7.0も大きく近づきます。

そのためには、IELTS独特の試験方式を理解することが大切です。

パート1からパート3まで特徴があるので、それぞれに沿った回答方法を意識してくださいね。

また、連結詞のレパートリーを増やしたり、同じ単語を使わず言い換えを意識したり、複雑な構文を意図的に使用することは高スコアのコツですよ。

IELTSは移住にしろ、留学にしろ、就職にしろ、夢へのステップの1つだと思うので、ぜひ目標スコア達成に向けて頑張りましょう!

最後まで読んで頂きありがとうございました。