IELTSで7.0獲得を目標にする中で、リスニングはポイントとなりうる技能ですよね。
リスニングを得点源にできれば全体での高スコアがぐっと近づきますが、ここで躓くと他技能で挽回しないといけません。
リーディングが得意な日本人が多い一方で、スピーキングやライティングで高スコアを目指すのは骨が折れます。
そこで、リスニングが全体スコア上昇のキーになってくるのです。
そこで、本記事ではIELTSリスニングに絞り、私が実践してきたスコアの伸ばし方について解説していきたいと思います。
もし、全体戦略やリーディング編を理解したい方は下記の記事も参考にしてみてください。
▶IELTSスコア7.0獲得戦略 全体編
▶IELTSスコア7.0獲得戦略 リーディング編
私はTOEIC450点から無謀にも海外大学院進学を決意し英語勉強を始め、数多の英語テキストを活用し英会話教室にも参加してきました。最終的にIELTS7.0を達成し、海外大学院に合格しました。また、面接の成績が良く学費大幅免除で留学を果たしました!
- IELTS高得点獲得に向けたリスニングの戦略
- IELTSリスニングの試験構成
- 得点源となる問題タイプとその回答法
IELTS リスニングの構成
試験時間40分 4つのパートで設問数は40問
IELTSリスニングの試験時間はペーパー版とコンピューター版で少し違いがあります。
- ペーパー版 試験時間40分(リスニング時間30分 転記時間10分)
- コンピューター版 試験時間30分(リスニング時間と転記時間含む)
ペーパー版には転記時間が設けられていますが、コンピューター版ではリスニング試験中に転記する必要があります。
4つのセクションに分かれており、設問数は40問です。
1セクション当たり10問ですね。
コンピューター版の受験をおススメ
ペーパー版とコンピューター版を比較した際に、コンピューター版のメリットは下記です。
- ヘッドホンを使用してリスニングできるため、周囲の雑音が気にならない
- ペーパー版では座席位置によって聞こえやすさに違いがでるため運の要素があるが、コンピューター版ではヘッドホンのため聞こえやすさは常に安定している
唯一気になる点としては、転記時間が設けられていないことがあります。
しかし、正直転記時間はほぼ使いません。
ペーパー版の受験時代、私の場合は答案用紙に即座に回答を書いていっていたので転記時間は何もしない時間になっていました。
そのため、どうしても転記時間の10分が必要な方以外は、コンピューター版の受験の方が日頃のパフォーマンスを発揮できると思います。
目標の正答数
IELTSのOAスコアで7.0取得のためには、リスニングが勝敗の分かれ目となりえます。
可能なら7.5、悪くとも7.0は必達したいところです。
尚、スコア別の正答数は下記の通りです。(40問中)
- スコア8.0 35-36問
- スコア7.5 32-34問
- スコア7.0 30-31問
- スコア6.5 26-29問
- スコア6.0 23-25問
※長くなってしまうので、スコア8.0から6.0までを記載しています。
上記の通り、スコア7.5を獲得するためには約7割の正答率が求められています。
また、7.0の獲得のためには10問ミスまで許されるイメージですね。
IELTSリスニングは4セクションあるので、1セクションあたり2問から3問のミスであればスコア7.0は十分狙えます。
問題構成
セクション1:日常会話
最初のセクションは日常会話に関するものです。
例えば、航空券の予約やツアーの予約、ホテルスタッフと旅行客の会話やスーパーでの店員さんとのやりとりなどです。
設問の形式は穴埋め問題が多いです。
穴埋め問題は、設問を先読みすることで話者のストーリーがあらかじめわかるので、得点源にできるよう頑張りましょう。
セクション2:日常生活に関するアナウンス
セクション2では、日常生活に関するアナウンスがテーマになります。
例えば、道案内のシーン、旅行ガイドのアナウンス、イベントの告知内容、施設の説明などです。
建物の図面や施設の地図、図表が設問で与えられるので、その空欄を埋めていく問題が多いです。
セクション1では、文章で先読みが出来ましたが、セクション2では図を見て話しの内容を理解する必要があります。
リスニングしながら視覚情報も活用する必要があるので、少し応用力が必要ですね。
しかし、人によってはセクション1よりも得意分野になりうるセクションですよ。
私にとってセクション2は得点源でした。
セクション3:学術的な会話
セクション3では、学術的な会話がテーマになります。
例えば、教授と学生の議論、学生同士が宿題について話すシーンなどが出題されています。
1問当たり複数の選択肢から正答を選ぶマッチング問題がメインとなることが多いので、オーソドックスな設問形式ですね。
ただ、厄介なのが会話が学術的なのでわからない単語が頻出してしまうこと、又ひっかけ問題が多数あるので、容易に間違った選択肢を選んでしまうことです。
また、穴埋め問題がないため先読みが出来ないのも難しさを増幅させる要因でした。
私はこのセクションが大の苦手でしたね・・・。
セクション4:学術的な講演
最後のセクションは学術的な講演がテーマとなっています。
例えば、大学の講義や学会でのスピーチのシーンなどです。
トピックは幅広く、生命科学やビジネス、環境など色々な分野の話が題材となっています。
話者が一人なので、本当にスピーチを聞いているような感覚でリスニングが進んでいきますよ。
設問形式は、穴埋め問題が多いです。
学術的な内容のため専門的な単語が出てきますが、あらかじめ設問を読むことで何について問われているか準備することができます。
また、あくまでイメージですがセクション3と比較して話者のスピードが少しゆっくり目な気がします。
最後で疲れているかもしれませんが何とか得点を伸ばせるよう力を振り絞りましょう。
IELTS リスニングでスコアを伸ばす戦略
設問を先読みする
IELTSはリスニングの試験であると同時に、速読の試験だとも私は考えています。
いかに早く正確に設問を理解できるかが、リスニングに集中できるか否かのポイントになります。
また、設問を先読みすることで話の流れがある程度理解できるので、それもアドバンテージとなります。
各セクションが始まる前に少し間があるので、その間に該当セクションの話の流れを設問から読み取れるようにしましょう。
それが出来るようになると、1問から2問ほど正答率があがると思います。
スコアに換算すると0.5は変わってきますよ。
穴埋め問題は絶対に落とさない
2つ目の戦略は穴埋め問題は絶対に落とさない意気込みで取り組むことです。
IELTSリスニングの設問の中で穴埋め問題は得点源となりえます。
というのも、セクション3で頻出されるマッチング問題はひっかけ問題も多く、高いリスニング力がないと正答するのは容易ではありません。
その反面、穴埋め問題は設問から前後の文脈が先読みできるので、ある程度回答のイメージを持ったうえでリスニングすることが出来ます。
ここで得点を稼げるように頑張りましょう。
スペルミスに気を付ける
先ほどの穴埋め問題に関連して、スペルミスには十分注意してください。
単語を聞き取れたとしても、スペルミスで点数を落としてしまうことほど勿体ないことはありません。
特に、単数形と複数形や動詞の活用形などはスペルミスが頻発するので要注意です。
また、私自身も何度もスペルミスで涙をのんできたのですが、最も忘れられないのが「靴下」事件と「アジア」事件です。
テストの緊張が極限状態だったので、試験中に上記の正しいスペルを忘れてしまいました。
その結果、「Socks(靴下)」を「Sox」と記載してしまい、「Asia(アジア)」を「Ajia」と記載してしまいました。
たったこれだけのミスでスコアが下がってしまうなんて、過酷な試験ですよね・・・。
試験中にスペルをド忘れしてしまうことはありえますので、十分注意してくださいね。
設問文をよく読む
設問分をよく読むことも非常に大切です。
特に単語穴埋め問題の場合は、設問中に条件が記載されているはずです。
例えば「Write NO MORE THAN THREE WORDS AND/OR A NUMBER for each answer」などですね。
このような条件を読み逃してしまうと、見当違いな回答をしてしまうことになります。
また、この条件をしっかり読んでおくことで、回答の選択肢をある程度絞ることができます。
あらゆるテストでも言われていることですが、設問分を正しく理解することが正答率をあげることに繋がりますよ。
得点が伸びない時に見直してほしい事
英語の発音は身についているか
IELTSのリスニングはスピードも速く、使用される単語の幅も広いため、一朝一夕では太刀打ちできません。
特に英語の発音をカタカナで認識している場合は、おそらく全く太刀打ちできないはずです。
IELTSのリスニングで高得点を取ること、すなわち英語学習者としての階段を一歩上るためには、英語を英語の音として捉える能力が必須です。
今まで発音学習にスポットライトが当てられてこなかったので、重要性を忘れられがちですが発音を学ぶことは英語力向上に非常に役立ちます。
もし、発音を真剣に学んでいない状態でリスニングに悩んでいる方がいらっしゃいましたら、発音学習をぜひ検討してください。
嘘のような話ですが、私も発音を学んだ後は英語力が飛躍的に上昇しました。
スピーキングも勿論ですが、何よりリスニングに効果がありましたよ。
自分の知っている音しか聞き分けられないということを実感しました。
下記の記事では、発音学習について記載しているのでこちらも参考にしてみてください。
▶英語の発音が上手くならない人も絶対諦めたらダメ!発音が上手くなれば英語ができるようになる理由を説明します
ケアレスミスをしていないか
「Socks(靴下)」を「Sox」事件、「Asia(アジア)」を「Ajia」事件のようにケアレスミスがスコアに与える影響は大きいです。
また、試験が終わった後の絶望感もあります。
ケアレスミスを頻発する人は、日頃の勉強中からもケアレスミスを放置しがちです。
毎日の勉強の時からケアレスミスに気を付けて勉強に取り組みましょう。
まとめ
本記事では、IELTS7.0獲得戦略のリスニング編を解説してきました。
多くの日本人にとって、リスニングはIELTS7.0のポイントとなる技能です。
出来ればスコア7.5を目指したいところです。
各セクション毎に取り扱うトピックや話者の数などに法則がありますので、それに応じた対策を取ることが有効ですよ。
特に、セクション3以外は穴埋め問題が主流となっているので、絶対に落とさない意気込みで取り組みましょう。
また、スペルミスは高スコアの大敵なので、日頃の勉強から要注意です。
IELTSリスニングは本質的な英語力を測定するように構成されているため、付け焼刃の対策では太刀打ちできません。
発音学習を通じて、英語の音を聞き分けられるようにしましょう。
IELTSは移住にしろ、留学にしろ、就職にしろ、夢へのステップの1つだと思うので、ぜひ目標スコア達成に向けて頑張りましょう!
最後まで読んで頂きありがとうございました。