IELTSで7.0獲得を目標にする中で、最も得点源にしたいのはリーディングですよね。
可能であれば8.0以上を目指したいところです。
しかし、実際にIELTSを受験してみると長文読解に時間がかかったり、難読単語を理解できなかったりし、得点を稼げなかったりもします。
そこで、本記事ではIELTSリーディングに絞り、私が実践してきたスコアの伸ばし方について解説していきたいと思います。
もし、全体戦略を理解したい方は下記の記事も参考にしてみてください。
私はTOEIC450点から無謀にも海外大学院進学を決意し英語勉強を始め、数多の英語テキストを活用し英会話教室にも参加してきました。最終的にIELTS7.0を達成し、海外大学院に合格しました。また、面接の成績が良く学費大幅免除で留学を果たしました!
- IELTS高得点獲得に向けたリーディングの戦略
- IELTSリーディングの試験構成
- 得点源となる問題タイプとその回答法
IELTS リーディングの構成
試験時間60分、3つの長文読解で設問数は40問
まず最初にテスト形式から説明していきます。
IELTSのリーディングは、試験時間60分で長文読解が3問与えられます。
設問数は40問なので、1つの長文当たり約13~14問を回答していきます。
出題される分野は非常に幅広く、教育、歴史、科学、環境などなど多岐にわたります。
コンピューター版の受験をおススメ
IELTSにはペーパー版とコンピューター版の試験形式があります。
問題の難易度はどちらも同じのため、慣れた形式で受験できると試験のストレス少なく自分の力を発揮できますよ。
尚、多少パソコン操作ができる人(ネット検索できる程度)にはコンピューター版を強くおススメしています。
リーディングだけに絞っても下記のメリットがあります。
- 本文と設問を同時表示可能で、紙をめくって何度もページ間を往復する必要がない
- コピーペーストが可能のため、単語の書き写し時のケアレスミスを防げる
- ハイライトできるため、気になる箇所は覚えておける
リーディングのメリットは上記の通りですが、ライティングなどは記述スピードが大幅に上がるため更にメリットを享受できます。
目標の正答数
IELTSのOAスコアで7.0取得のためには、リーディングでいかに稼いでおくのかが大切です。
可能なら8.0、悪くとも7.5は必達したいところです。
尚、スコア別の正答数は下記の通りです。(40問中)
- スコア8.0 35-36問
- スコア7.5 32-34問
- スコア7.0 30-31問
- スコア6.5 26-29問
- スコア6.0 23-25問
※長くなってしまうので、スコア8.0から6.0までを記載しています。
上記の通り、スコア8.0を獲得するためには約9割の正答率が求められています。
こう聞くと難しく感じてしまいますが、下記に記載していく戦略を徹底することで少しずつスコアを伸ばしていくことができますので頑張っていきましょう。
問題構成
次に問題構成について記載していきます。
IELTSリーディングには様々な問題タイプがあるので、それぞれ説明していきますね。
Multiple Choice(選択問題)
文章を読んで、問題の選択肢の中から正しい情報を回答します。
英語のテストでよくある形式ですし、TOEICの長文読解でも似た形式の問題があるので、なじみがある方も多いと思います。
True / False / Not Given(情報分類問題)
設問の内容が、文章と合っているか、間違っているか、又は文章からは判別できないかの3択で答えます。
この設問形式は慣れないと少し厄介です。
Not GivenとFalseの判別方法が、慣れないと難しいんですよね。
設問を解きながら慣れていっていただきたいですが、コツは文章の情報だけで判断することです。
Trueを選ぶ際には、文章ではっきりと述べられている事が前提です。自分の背景知識に頼ってはいけません。
Falseを選ぶ際にも、文章ではっきりと否定されている事が必要です。文章で書かれていないことは、Falseではありません。
Not Givenは、設問の裏付けとなる情報の記載がない場合に選びます。
Matching Sentence Endings(マッチング問題)
設問で与えられている文章の続きを選択肢から選ぶ問題です。
選択肢には、長文で説明されていることを異なる単語で言い換えていたりするので少し注意が必要ですが、比較的なじみのある設問形式だと思います。
Matching Headings(マッチング問題)
複数の選択肢が与えられ、長文のパラグラフ毎に最もマッチした題を選択していく問題です。
パラグラフ毎の内容を正しく理解しているかが問われています。
パラグラフの最初の一文目がキーになっていることが多いですよ。
また、この問題は1問間違えてしまうと他のパラグラフの回答も間違えてしまうので連鎖的にスコアに影響してしまいます。
Matching Features(マッチング問題)
長文に登場する固有名詞に関連する特徴を選択肢の中から選ぶ問題です。
コツは、長文を読んでいる時に固有名詞とその特徴の関連性を把握しながら読み進めることです。
特に、多くの固有名詞が出てくる文章だと難易度があがるため、場合によってはメモを取ることも必要になってきます。
Summary Completion(空欄補充問題)
長文全体、又はあるパラグラフのサマリーについて回答していきます。
設問自体がサマリーとなっていて、回答するのは穴埋め形式になっている単語を選択肢の中から選んでいきます。
特にパラグラフのサマリーの設問の場合は、読む範囲が限定される(答えがその範囲にある)ので点数を獲得しやすいパートになりますよ。
Flow Chart / Table / Note Completion(空欄補充問題)
Summary Completionと似ていますが、設問自体がフローチャートや表となっており回答するのは穴埋めとなっている単語です。
この問題も読む範囲が限定される(答えがその範囲にある)ので、点数を稼ぎましょう。
IELTS リーディングでスコアを伸ばす戦略
True / False / Not Given問題から逃げない
True / False / Not Given問題に苦手意識を持っている方は多いと思います。
私もこの設問が大の苦手でした。
というのも、他のタイプの設問は回答が長文内のどこかに必ずあるんですね。
でも、この設問はNot Givenの可能性があるので回答に迷ってしまうんです。
また、どのパラグラフのことを言及しているのかヒントもないので、回答に時間がかかります。
しかも、設問の数も多い・・・。
個人的にこのタイプの問題がIELTSリーディングで8.0を獲得する鬼門だと考えています。
上記の通り難しい設問のため、後回しにしたり対策を怠る人も多いのですが、この設問から逃げていてはスコアは伸びません。
このタイプの設問はIELTS独自なので、IELTSの対策本を活用して何度も繰り返し感覚を磨くのが近道です。
多読勉強などは英語力を磨くのに役立ちますが、IELTSのこの設問には対応できないです。
Trueの回答は比較的楽だと思いますが、FalseとNot Givenの違いについては脳に叩き込むつもりで対策しましょう。
空欄補充問題は該当箇所を熟読し、必ず正答する
空欄補充問題は絶対に落とさない意気込みで臨みましょう。
正直なところ、空欄補充問題はサービス問題だと私は考えています。
その理由は
・該当のパラグラフが容易に判別可能
・その限られた範囲内に答えが記載されている
・熟読すれば誰でも正答可能
だからです。
単語を転記する必要がある設問の場合は、ケアレスミスには絶対気をつけましょう。
マッチング問題は丁寧に設問を読み込む
マッチング問題は簡単な設問と難しい設問と様々です。
ただ、長文内に回答が絶対にあるので、その点Not Given問題よりも容易です。
先述の通り、パラグラフのマッチング問題については1問誤ると連鎖的に誤答する可能性があるため、丁寧に設問を読み込みながら進めましょう。
得点が伸びないときに見直してほしいこと
長文読解のスピード
IELTSのリーディングで最も必要な能力は速読です。
というのも、実際に試験を受けてみるとわかりますが、制限時間内に3つの長文を読み40問の回答をするのは結構ハードだからです。
私も受験当初は制限時間内に問題を解ききることができないことが何度もありました。
しかし、高スコアを取れるようになってからは10分から15分程度を余らせて回答終了できるようになっていましたよ。
それだけの速読力を身につけることができると、高スコアも見えてくるので一つの目安にして頂ければと思います。
そのため、そもそもの速読力が足りない場合は何度IELTSを受験しても点数が伸びないです。
まずは速読力を身につけるために、下記の記事を参考に多読を繰り返してみてください。
▶英語多読の効果とおススメ教材について解説している記事はこちら
ケアレスミス
制限時間に限りがあるので、ケアレスミスも知らないところで発生している可能性があります。
特にペーパーベースのテストで、本文から単語を転記する際にスペルを間違えてしまうケースが多々あります。
私も転記ミスをしたことがありますし、友人もミスしていました。
IELTSは1問落とすと、スコアで0.5違ってくる可能性があります。
リーディングで0.5下げてしまって、OAスコアの目標までたどり着かなかった場合は非常に辛い思いをします。
時間制限があるため焦ってしまう気持ちは非常にわかりますが、特に転記問題のケアレスミスはしないよう気を付けましょう。
設問を理解してから長文を読む
IELTSの回答をする際に、設問を先に読む人と長文を読んでから設問に回答する人がいます。
向き不向きがあると思いますが、私のおススメは設問を先に読むことです。
メリットは下記の通りです。
- 長文で何が聞かれるのか何となくわかる
- 空欄補充問題が対象としているパラグラフの内容がわかるため、そのパラグラフにたどり着いた時にすぐに熟読体制をとれる
- マッチング問題の固有名詞を事前に頭に入れておくことで、その名詞が出てきたときに注意して読むことができる
設問はじっくり読む必要はありませんが、さらっと問われる内容を理解するだけでも長文読解の準備が整います。
もし、先に長文を読む派でしたら、ぜひ一度設問から先に読む方式で試してみてください。
まとめ
本記事ではIELTSで7.0を獲得するためのリーディング戦略について解説してきました。
リーディングは日本人にとって得意科目になりうるので、8.0以上を目指す必要があります。
様々なタイプの設問がありますが、True / False / Not Given問題以外は長文内に答えが隠されているので、絶対正答する意気込みで取り組みましょう。
特に空欄補充問題はサービス問題と思えるレベルになると8.0も近いですよ。
また、IELTSリーディングでは速読力がキーになります。
もし速読力がまだ足りていないと思われる方は、色々な教材を用いて多読を繰り返し英語の基礎力を伸ばすことに取り組んでみてください。
IELTSリーディングは勉強すれば必ず成果がでる科目です。
ぜひ頑張って目標スコアを達成しましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました。